日本一の石垣があるランドマークタワー『伊賀上野城』を巡る
こんにちは!神社入門ガイドのyosikiです🌏
古くは京都や伊勢を結ぶ交通の要衝として栄えた
三重県の北西部に位置する伊賀(いが)市。
甲賀流と並ぶ忍術流派である伊賀忍者や"松尾芭蕉"生誕の地として有名ですが
築城の名手"藤堂高虎"が改修したお城も非常に人気の観光スポットです。
そこで今回は、日本一の石垣があるランドマークタワー『伊賀上野城』と周辺の観光情報をわかりやすく解説!
伊賀の魅力的な観光スポットやパワースポットを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
日本一の石垣があるランドマークタワー
伊賀のランドマークタワーとして、多くの市民から愛されている『伊賀上野城』
大阪城と並び、日本一の石垣が有名な平山城(平地の中にある丘陵に築城された城)ですが
かつては、平楽寺という伽藍(がらん)があったことで知られています。
織田信長の伊賀侵略で、伽藍が焼失した後
豊臣秀吉の家臣"筒井定次(つついさだつぐ)"によって建てられたのが現在のお城。
江戸時代には、定次に代わり伊賀・伊勢の領主となった
築城の名手"藤堂高虎(とうどうたかとら)"の手で、改修が加えられています。
城内には藤堂氏ゆかりの展示品が多く
伊賀上野城=高虎の城というイメージが非常に強く残りました。
定次と高虎は本来、豊臣恩顧の大名でしたが
江戸幕府ないしは徳川家康からの信頼度には大きな差が生まれていたのかもしれません。
実際、定次の建てた伊賀上野城は大阪城を守る役割を担っていましたが
高虎の改修した伊賀上野城は、大阪城と対峙するための城だったそうです。
伊賀上野城の見どころの一つといえる高さ30mの石垣も、高虎によって造られ
西方の大阪(豊臣軍)に備える機能を果たしていました。
当時の天守閣は、工事半ばにして暴風雨の影響で倒壊。
現在の伊賀上野城も1935年に再建されたものですが
築城の名手である高虎が、綿密に設計した城下町の雰囲気を味わうことができるでしょう。
ちなみに石垣には、手すりが全く付いていないため、お子様連れや高所恐怖症の方は要注意ですね!
上野公園の見どころ
伊賀上野城がある上野公園には、他にも多くの見どころが存在します。
例えば、帽子を被ったようなユニークな形が特徴的な『俳聖殿(はいせいでん)』は
松尾芭蕉生誕300年を記念して1942年に建築されたもの。
建築美術でも傑作と言われる俳聖殿の
●丸い屋根は旅笠
●木額は顔
●八角形のひさしは衣装
●廻廊の柱は杖と足
で、芭蕉の旅姿を表現しています。
屋内には、等身大の芭蕉坐像が安置されており
毎年、命日の10月12日だけ拝見することができるみたいです。
また、有料(300円)ではございますが
園内には『芭蕉翁記念館』なるものも存在。
芭蕉直筆の書なども展示されているので
松尾芭蕉や俳句好きの方は、楽しめる施設なのではないでしょうか?
伊賀といえば忍者も有名ですが、上野公園内には『伊賀流忍者博物館』も併設されています。
伊賀流忍者博物館では
●忍者アトラクションショー
●手裏剣打ち体験
●忍者に関係する資料の展示
を楽しめました。
また、忍者が案内人となって忍者屋敷の仕掛けを紹介してくれます。
決して大きな施設ではありませんが、ユニークな演出も多く
忍者好きは、きっと満足できるのではないでしょうか?
伊賀流忍者博物館は、大人800円・小人500円で来館できますから
お時間があれば、お城と一緒に立ち寄ってみて下さいね。
伊賀牛を堪能できる居食屋さん
伊賀上野城をたくさん探索して、お腹が空いたら「伊賀鉄道上野市駅前」でのランチがオススメ!
商店街や複合施設があり、上野公園周辺では特にお店が多く立ち並んでいるスポットです。
そんなランチスポットの中で、筆者が伺ったのは
複合施設「ハイトピア伊賀」の二階にお店を構えられている『五右衛門(ごえもん)』さん。
伊賀地方の特産品である黒毛和種
伊賀牛を使った料理が堪能できる居食屋さんです。
私が注文したのは「ホルモン定食」
柔らかいホルモンとこだわりの自家製タレは相性バツグン!
伊賀米のコシヒカリは、噛めば噛むほど甘みが増してくるので
箸がすすむこと請け合いです(笑)
他のセットメニューも豊富で、価格も非常に良心的でした。
ハンバーグもオススメということなので、次回来店した際は食べてみたいと思います。
ハイトピア伊賀周辺のレトロな商店街にも、魅力的なお店がたくさんあったので
伊賀観光の際は、ブラっと散策してみても良いかもしれませんね。
松尾芭蕉が愛した神社
ハイトピア伊賀を東へ5分ほど歩いた「天神横丁」付近に鎮座する『菅原神社(上野天神宮)』
藤堂高虎による城下町建設の際に当地に奉納され
旧上野町6千戸の産土神を祀る神社です。
主祭神は
●菅原道真(すがわらのみちざね)公
幼少期より学問に優れ、第59代宇多天皇の信頼を得て
右大臣まで上り詰めたことから文学の祖神として崇敬されていますよね。
しかし、一方で道真の霊魂は北野の火雷神と習合。
人々を落雷の恐怖に陥れた祟り神としての一面も持ち合わせました。
その際、道真は"天満大自在天神"という神銘で祀られており
全国各地に広がる天神信仰の由来となっています。
また、松尾芭蕉が江戸に経つ前に出版した処女句集「貝おほひ」を奉納されたことも有名で
文学の神社として、さらに崇敬を集めています。
「貝おほひ」は、芭蕉が生前に署名入りで出版した唯一の書物でもありますから
芭蕉ファンや文学好きにはたまらないパワースポットですよね。
当社鳥居をくぐった右手には「貝おほひ」の句碑(くひ)が建てられているので
ぜひチェックしてみて下さい。
伊賀一之宮のパワースポット
伊賀一之宮IC近くにある『敢國(あえくに)神社』
その名の通り、伊賀一之宮に数えられており
古くは飛鳥時代に創建されたと伝わる古社です。
「あえ」は「あべ」の原音を指しており
全国の"あべ姓"の総祖神でもあります。
また、藤堂高虎が城主となった際は
鬼門の守護神として崇敬したそうですよ。
主祭神は
●大彦命(おおひこのみこと)
第8代"孝元天皇"の第一皇子で
第10代"崇神天皇"時代の国家平定に大きく貢献した「四道(しどう)将軍」の一人。
大和朝廷の日本列島支配を正当化する目的があったと思われます。
ちなみに日本昔話の桃太郎のモデルとなった
吉備津彦(きびつひこ)も四道将軍とメンバーとして有名ですね。
また、大彦命の相殿(あいでん)には
オオクニヌシと共に国造りを行った神様で
一説では一寸法師のモデルとも言われていますね。
様々な技術を日本へもたらした外来民族"秦(はた)氏"も信仰したと伝わる
医療・酒造りの祝神です。
●金山比咩命(カナヤマビメ)
当社の南にある神奈備「南宮山(なんぐうざん)」に祀られていた神様で
金山の名前通り、鉱山や金属業など
近代産業の守護神として、現在でも崇敬されています。
以上のように多くのご利益が得られるパワースポットですから
伊賀観光の際は、合わせて参拝してみてはいかがでしょうか?
余談ではございますが、人気アニメ「バジリスク」にも
実は名前が登場している神社です。
まさに隠れた聖地といった感じで
バジリスクファンの方にもオススメのスポットかもしれませんね(笑)