西日本最大級のアクアリウム『奈良金魚ミュージアム』の見所を徹底ガイド
こんにちは!神社入門ガイドのyoshikiです。
夏の風物詩の一つといえば、お祭りの"金魚すくい"ですよね?
2022年は大規模なお祭りの中止もあり
「夏気分を味わえていない!」という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、奈良県奈良市の観光型商業施設「ミ・ナーラ」内にオープンし
2021年4月のリニューアルにより、西日本最大級のアクアリウムとなった『奈良金魚ミュージアム』の見所を徹底ガイドいたします。
夏祭りで見かける身近な品種から希少種まで
"金魚のふるさと"と称される奈良県郡山(こおりやま)市の金魚たち、約38種類を楽しめるミュージアムです。
奈良金魚ミュージアムは常設のため、いつでも夏気分を味わえますね!
夏の思い出作りに幻想的な金魚の世界をご堪能下さいませ。
ディスコナイトと金魚の融合
金魚アクアリウムとディスコナイトという異色の組み合わせを実現した新フロア『JAPANESE AQUARIUM DISCO』
ミラーボールやプロジェクションマッピング
フラワーアートなどを取り入れ、幻想的な雰囲気を作り出しています。
とりわけフロア中央に設置されたダイアモンドカットの水槽は、金魚ミュージアムにおける見所の一つといえるでしょう。
侵入してきた光が内部で全反射することにより、理想的な輝きを放つ
ブリリアントカットならではの美しさを体験できます。
ディスコフロアでは、世界初の導入といわれるダイアモンドカットの水槽を色んな角度から楽しんでみて下さいね。
室町時代から500年以上の歴史を持つ夏の風物詩"金魚"と"ディスコ"
一見不釣り合いそうな組み合わせですが、実は意外な共通点がありました。
元々、金魚は中国のフナが突然変異したヒブナを改良したものですが
その遺伝子の数はなんと約7万個!
人間の遺伝子の数が約2万個と言われていますから
小さい金魚の方が、圧倒的に多い数の遺伝子を持っているわけです。
色鮮やかな金魚は、遺伝子の淘汰と新たな機能の獲得を繰り返しながら進化してきたのでしょう。
また、ディスコもフランスやアメリカにおけるアンダーグラウンドミュージックとして
ハウスやテクノ、EDMの原点となった音楽です。
金魚もディスコも時代の変化と共に人々を魅了してきたという点では
組み合わさって新たな世界を作り出したこともまた、必然なのかもしれません。
金魚と光が織りなす日本の美しさ
奈良金魚ミュージアム二つ目の見所は、金魚とカラフルな光によって江戸の街並みを再現した『JAPONE小路』
前述のJAPANESE AQUARIUM DISCOと同様
こちらもリニューアルオープン後に新設されたフロアですね。
春は桜・秋は紅葉など、シーズンごとに変化する四季折々の風景と
21本の和傘が古き良き日本の美しさを表現。
昔は数多くあった小路(こうじ)も、最近ではあまり見られなくなった風景なので
幻想的な演出の中にどこか懐かしさを感じてしまいました。
JAPONE小路に向かいまでの中央エリアに展示されているのは、日本一の大きさを誇るという金魚ちょうちん「NARAKIN」
2022年3月3日「金魚の日」に常設されたばかりのニューフェイスですね(笑)
横幅7m・高さ3mの巨大ちょうちんは、達磨(だるま)をモチーフにして特注されたものだそうです。
それにしても達磨の多くは、なぜ左目だけしか描かれていないのでしょうか?
達磨の左目だけを描くことは「開眼(かいげん)」と呼び、願いを込める時に書き入れるからです。
そして願い事が叶った時に、はじめて右目を書き入れる。
つまり、両目が描かれている達磨は願い事が成就したということですね。
日本で一番大きな片目達磨の金魚にも「多くの人の願いが叶いますように」という想いが込められているのかもしれませんね。
ちなみに金魚ちょうちんは、山口県柳井市を代表する伝統工芸品の一つ。
パッチリと黒い目を開けたおどけた顔がユーモラスで愛らしいですよね。
江戸時代から150年以上の歴史を誇っており
現在でも柳井市の夏の風物詩として白壁の町並みに吊り下げられるそう。
色鮮やかな赤色は、伝統織物である柳井縞(やないじま)の染料が使用されています。
奈良金魚ミュージアムでは、幕末の頃から伝わる古き良き郷土民芸品にも注目してみて下さいね。
アーティストが描く本格アート空間
奈良金魚ミュージアムのリニューアル前から存在するメインフロアは、芸術的な7つの空間に分けられています。
7つのROOMは、それぞれ別のアーティストが光やプロジェクションマッピング
ステンドグラスなどを用いて金魚の水槽を創作。
ミラーボールが回るきらびやかな演出に円柱タイプの水槽がたくさん並んだ空間は
日本を代表するクリエイター"宮崎雅教"氏が率いるアクアリストチーム『UWS entertainment』さんによるものです。
派手さの中にもどこかスタイリッシュな雰囲気を感じて
ずっと水槽を眺めていたくなるような素敵なROOMでしたよ。
SNSでの投稿頻度も高い"フワラーアート✕金魚"のオシャレ空間は
花を使ったスペースデザインを手掛けるクリエイティブスタジオ『plantica(プランティカ)』さんによる作品です。
次世代をに担う文化人として、国内外のメディアでピックアップされた華道家"木村貴史"氏により結成。
様々なTVCMのオブジェや会場グラフィックなどでも有名なスタジオですね。
奈良金魚ミュージアムでは、日本の花文化と正方形の水槽を優雅に泳ぐ金魚の美しい共演にも、ぜひ注目してみて下さい。
"SPACE(宇宙)"と銘打たれたドーム型のステンドグラスとミラーボール、木々が織りなす神秘的な水槽。
日本の伝統をアクアリウムで表現するアースクリエイター『GA☆KYO』さんと
ミラーボールを使った光と反射の空間を産み出すアート集団『ミラーボーラー』さんのコラボ作品です。
遠くからステンドグラスと木々の調和を楽しむも良し!
近くから金魚と宇宙空間の融合を楽しむも良し!
といった感じで、色んな角度からゆっくり作品を楽しめる空間でした。
他にもリニューアルした奈良金魚ミュージアムでは
●金魚の気持ちになって写真撮影ができる「人間水槽」
●アニメーションで金魚の歴史を知れる「学び金魚」
●部屋一面に金魚が映し出される「無限金魚」
●金魚や水槽を使った「トリックアート」
などなど、子供から大人まで楽しめるフロアが盛りだくさんです。
奈良旅行の際は、合わせて訪れてみてはいかがでしょうか?