【見どころ徹底ガイド】『奈良公園』周辺を一日で満喫するための散策プラン
こんにちは!神社入門ガイドのyoshikiです🌏
総面積は約660ヘクタール、東京ドームに換算するとおおよそ141個分の広さを誇る『奈良公園』周辺には
多くの国宝や世界遺産の建物が立ち並び、1,000頭以上の可愛い鹿も生息🦌
まさしく、歴史的な建物と雄大な自然美が調和したパワースポットではないでしょうか。
そんな魅力的な奈良公ですが、周辺施設を一日ですべて見学するのは非常に難しいと思います。
そこで今回は『奈良公園』周辺を一日で満喫するための散策プランをご紹介!
神社入門ガイドである筆者が、奈良公園の見どころをわかりやすく解説いたします。
奈良公園周辺の散策プランを知ることで、観光スポットの見学や鹿との触れ合いも余裕を持って楽しめると思うので、ぜひ最後までご覧ください。
大迫力!日本最大の『南大門』
奈良の大仏が安置された東大寺への入口である『東大寺南大門(とうだいじなんだいもん)』
その高さは25.46mにも及ぶ日本最大級の山門で、そのインパクトは奈良公園の見どころの一つといえるでしょう。
ホントに大迫力の門だね!
大体シロナガスクジラと同じ高さがあるよ(笑)
現在の山門は、鎌倉時代に再建されたものです。
建築の指揮をとったのは"重源(ちょうげん)"という僧。
多くの経典や土木技術を中国から伝えた素晴らしい人物だったそうです。
南大門の守る"仁王像(金剛力士像)"も日本最大(8.4m)の木彫像であり、山門全体が規格外といったところでしょうか(笑)
仁王像といえば阿吽(あうん)の呼吸が有名。
本来は、口を開いた阿形(あぎょう)と口を閉じた吽形(うんぎょう)の二体が対になって、前を向いていますよね?
南大門の面白いところは、二体の仁王像の右手に吽形・左手に阿形と左右が逆に配置されており、さらには向かい合って立っているということ。
なぜこのような配置なのか理由は解明されていませんが、神社の随神門と同じように中国の影響が大きいのかなぁと思いました。
兎にも角にも、全国的にみても非常に珍しい山門です。
ぜひゆっくり鑑賞してみて下さいね!
奈良の大仏が安置された『大仏殿』
奈良の大仏で知られる"盧舎那仏(るしゃなぶつ)"が安置された『東大寺大仏殿』
国の世界遺産に指定されており、おそらく奈良の観光スポットとしても、最も有名な場所ではないでしょうか?
大仏殿は高さ15mの大きな大仏がすっぽり収まるくらいですから、当然東大寺堺内でも最も大きな建物です。
遠目からみても大迫力の建物だね!
現在でも世界最大規模の木造建築として有名だよ
第45代聖武(しょうむ)天皇の命によって始まった東大寺の建設には、約260万人の人々が携わっていたそうです。
これは、当時の人口のおよそ半分の人たちが参加していた計算になりますね。
なんで大仏殿を建てる必要があったんだろう?
聖武天皇の時代には頻繁な天災や病気の大流行があったからだよ
奈良の大仏こと盧舎那仏は、お釈迦さまが多くの人を救うために、時空と空間を越えた無限の修行によって悟りを開いた姿だそうです。
天災や病気のない平穏な日々を望む人々の願いは、盧舎那仏の大きさに込められているのかもしれません。
東大寺にある日本三大名鐘
東大寺大仏殿の東楽門から少し歩みを進めた"鐘楼ヶ丘エリア"にある『東大寺の鐘楼(しょうろう)』
高さ4m・重量は26トンにも及ぶ、奈良県一の大鐘で「日本三大名鐘」の一つにも数えられています。
荷物を積んだダンプトラックが大体20トンくらいですから、いかに大きな鐘かおわかり頂けるのではないでしょうか?
残念ながら大晦日以外は、観光客が鐘を鳴らすことはできませんが、鐘楼の中に入った時の大鐘は一見の価値あり!
東大寺の鐘楼をつけば、鐘の音が三日三晩鳴り止まなかったという伝承もあるくらい重厚な存在感を放っています。
大仏殿が近くにあるにも関わらず、観光客の少ない穴場スポットなので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
東大寺一の景観スポット『二月堂』
東大寺鐘楼からまっすぐ階段を登っていくと『東大寺二月堂(にがつどう)』に辿り着きます。
お堂の舞台からは、奈良の街並みを見渡すことができる東大寺随一の景観スポット。
天下安穏を願う早春の風物詩"修二会(お水取り)の舞台"としても有名です。
お水取りってなに?
奈良時代から今に伝わる仏教儀式だよ
お水取りは、観音様へお供えをする"お香水(こうずい)"を井戸から汲み上げる儀式。
道明かりとして、大きなたいまつも灯されます。
お堂の舞台から、たいまつの火の粉が舞い散る迫力満点の映像をテレビなどで拝見された方も多いのではないでしょうか?
そんな魅力的なスポットであるにも関わらず、道中が険しいためか観光客はまばらです。
二月堂は拝観料が無料!
さらに24時間いつでも訪れることができますから、頑張って歩く価値は十二分にあるのではないでしょうか。
奈良の景色をゆっくり眺めて、本堂に安置された十一面観音をお参りしてみて下さいね。
百人一首の舞台地『手向山八幡宮』
二月堂から法菓堂(三月堂)方面に歩みを進めたところに佇む『手向山八幡宮(たむけやまはちまんぐう)』
目立った目印もないため、意外と見落とされやすい神社かもしれません。
「この旅は 弊もとりあえず手向山 紅葉のにしき 神のまにまに」
の舞台地としても知られる穴場スポットです。
(今度の旅は急であるため、祖神に捧げる御幣も用意できませんでした。代わりに手向山のモミジを捧げますから、どうかお受け取り下さい)
という神道への信仰と日本の美景を感じとれる有名な詩ですね。
伝承によると、詩に登場した手向山のモミジが当社のことを指しているそうです。
手向山八幡宮は本来、東大寺大仏殿の守護神として八幡宮の総本社である「宇佐神宮」から八幡神を勧請した古社。
明治時代に神仏が分離されて以降は、伽藍(がらん)から独立した神社となりましたが
東大寺でも非常に重要な役割を担っていたであろうパワースポットです。
ご祭神には
●八幡大神(はちまんだいじん)
「第15代応神(おうじん)天皇の別称」
●比売神(ひめがみ)
●第14代仲哀(ちゅうあい)天皇
●神功(じんぐう)皇后
●第16代仁徳(じんとく)天皇
「応神天皇の第四王子」
以上、武運や交通のご利益で有名な神様が祀られています。
百人一首好きの方は、ぜひ参拝してみてはいかがでしょうか?
便利な複合施設『夢風ひろば』
東大寺堺内をたくさん歩いて、お腹が空いた時にオススメなのが『東大寺門前 夢風ひろば』
その名の通り、東大寺の南大門近くにあるランチ利用で便利な複合施設です。
奈良の名物グルメや特産品が購入できるお土産屋さんも豊富ですよ✨
夢風ひろばは東大寺から近いだけでなく、奈良公園のちょうど中心辺りに位置しているので、周辺施設への移動拠点としても便利だと思います。
せっかくだから奈良の郷土料理が食べたいなぁ
それならゐざさ中谷本舗さんがオススメだね
『ゐざさ(izasa)中谷本舗』さんは、奈良の郷土料理「柿の葉寿司」を製造・販売されている老舗。
創業は大正10年ということで、100年以上の歴史を誇る伝統の味を堪能できます。
夢風ひろば店では、二階が茶屋になっており、お土産だけでなくランチを頂くことも可能。
柿の葉寿司は、一口大の酢飯にサバの切り身などを合わせ、柿の葉で包んだお寿司です。
蒸し料理やちょっとユニークな創作寿司もあったりして、柿の葉と食材の風味を楽しめる上品な料理でした。
また、素麺の発祥地といわれる奈良の特産品「三輪素麺(みわそうめん)」とのセットメニューを注文することもできます。
三輪素麺はかなりの細麺なのにコシがあり、独特の歯ごたえを楽しめるので、ぜひ合わせて注文してみてはいかがでしょうか?
食後にはデザートも食べたいよね(笑)
奈良県でしか買えない限定プリンなんてどう?
ゐざさ中谷本舗の近くに店舗を構える『まほろば大仏プリン本舗』さんは、できる限り奈良の食材を使用したプリンなどを販売されているお店。
奈良の象徴ともいえる大仏や鹿のキャラクターデザインが目を惹く、奈良限定のプリン屋さんです。
※唯一、京都駅新幹線エリアの売店では買えるみたいです。
プリンの生地には高級生クリームが使われていて、トロっとしたなめらかな口どけが特徴的。
定番のカスタードプリンだけでなく、ショコラプリンなど魅力的なメニューが10種類以上も並んでいるので、結構悩みました(笑)
ぜひ色んな味のプリンを試してみて下さいね!
ちなみに食べ終わった空瓶は、持って帰っても良いそうですよ。
デザインが可愛いので、インテリアとして使ってみるのも良いかもしれませんね。
大きな駐車場も完備されているんだね!
奈良公園周辺を巡るには非常に効率の良い駐車場だね
夢風ひろばには、40台以上の車を停車できる駐車場が完備されています。
さらに、複合施設を利用した合計金額が2,000円以上であれば2時間無料。
以降は1時間毎に500円の追加料金が発生します。
ただし、周辺には一日最大1,000円前後で停められる駐車場も結構あるので
「奈良公園をゆっくり楽しみたい!」
という方は、周辺駐車場に停める方が良いかもしれません。
東大寺をパッと観光する場合なら、夢風ひろばの駐車場はオススメですよ。
【営業時間】10:00〜19:00
【定休日】不定休
【駐車場】1時間1,000円(30分無料)
※複合施設2,000円以上利用で2時間無料
以降、1時間毎に500円の追加料金
日本神話最強の武神を祀る『春日大社』
東大寺と共に「古都奈良の文化財」としてユネスコ世界遺産に登録されている『春日大社(かすがたいしゃ)』
全国に約1,000社ある春日神社の総本社で、広大な敷地には30を越える摂末社が存在します。
日本の都であった平城京の守護神としての役割を持ち
1,200年に渡って朝廷を支えた平安時代の一大勢力中臣・藤原氏の先祖神を祀る神社としても有名ですね。
どんな神様が祀られているんだろう?
日本神話で登場する最強の武神が祀られているんだよ
「国譲りを達成した日本神話最強の武神」
●経津主命(フツヌシ)
「刀剣の強さが神格化した武神」
●天兒屋根命(アメノコヤネ)
●比売神(ひめがみ)
「当社では天兒屋根命の妻を指す」
以上、四柱の神様が祀られています。
まさしく勝負毎や出世を祈願するには、打って付けのパワースポットですね。
白鹿伝説の舞台地
当社には、タケミカヅチが茨城県の鹿島(かしま)神宮から白鹿に乗って降臨したという「白鹿伝説」が存在します。
1,000頭を越える奈良公園の鹿が大切に保護されているのも、白鹿が春日大社の神使として信仰されているからでしょう。
最強の武神タケミカヅチが降臨したと伝わる御蓋山(みかさやま)は、現在でも禁足地です。
しかし、本殿の特別参拝ではなんと遥拝所から神山を拝むことも可能。
当然写真撮影も禁止なので、その様子をお伝えすることはできませんが...
遥拝所から映る神山の独特な雰囲気は、奈良県随一の神域といえるのではないでしょうか。
拝観料500円で、参拝所からでは体験できない重要文化財の数々を拝見することもできます。
ぜひ本殿を訪れたら、特別参拝も足を運んでみて下さいね。
3,000基を越える燈籠
春日大社には、3,000基を越える燈籠(とうろう)が奉納されていることで有名。
日本一燈籠の多い神社として知られています。
表参道に並んでいる石燈籠だけでも2,000基はあるそうで、その幻想的な光景は春日大社の見どころの一つといえるでしょう。
ちなみに石燈籠の中には、15基だけ「春日大明神」と刻まれた燈籠が存在します。
その中から3基を見つけることができれば、大金持ちになれるそうです(笑)
お時間に余裕がある方は、ぜひ探してみてはいかがでしょうか?
また本殿の特別参拝では、約1,000基の釣燈籠を拝見できますし
毎年2月の節分と8月14・15日に堺内の燈籠すべてに火が灯る神秘的な行事
万燈籠(まんとうろう)を再現した藤浪之屋という建物も見学できますよ。
春日大社の30を越える摂末社にも非常に力のある神様が祀られています。
ぜひ堺内を散策して、お気に入りの神様を見つけてみて下さいね。