知る人ぞ知る『伊勢神宮』の最強パワースポットを徹底ガイド
こんにちは!神社入門ガイドのyoshikiです🌏
現在に至るまで2,000年以上の歴史を有し
日々の暮らしと穀物の収穫に感謝する祭祀が、年間1,500回以上も行われている日本人にとっての心のふるさとです。
そんな伊勢神宮には、毎年900万人近い参拝者が訪れていますから
「神社仏閣には興味がない!」
という方でも、一度は行ってみたいパワースポットなのではないでしょうか?
ただ、伊勢神宮の正宮だけを参拝して帰路に着くのは、正直もったいないと思うわけですよね(笑)
伊勢神宮にはアマテラスの他にも、非常に強力な神様が数多く存在しています。
せっかく伊勢神宮を訪れたのなら、神秘的なエネルギーを思う存分堪能して頂きたい!
ということで今回は、知る人ぞ知る『伊勢神宮』の最強パワースポットを徹底ガイドいたします。
伊勢神宮の歩き方や穴場のパワースポットを知ることができますから、ぜひ最後までご覧下さい。
きっと最高の伊勢参拝になると思いますよ✨
豊受大神宮(外宮)の最強パワースポット
伊勢神宮では、皇大神宮(内宮)と共に正宮に数えられる『豊受大神宮(外宮)』
主祭神は
お米をはじめとする衣食住の最高神です。
本来は丹波国(京丹後)に鎮座していた神様ですが、アマテラスの神託によって伊勢神宮に遷されたという伝承が有名で
アマテラスの食事係の神様とも言われていますね。
朝夕の2回に渡って食事を供える大御饌(おおみけ)祭などのお祭りでは、必ず外宮→内宮の順に神事が行われるため
外宮→内宮の順番にお参りするのが、一般的な参拝ルートとされています。
当記事でも参拝ルートにならって、外宮の最強パワースポットからご紹介していきますね。
正宮のみ参拝して、内宮へ向かう方もいらっしゃるかもしれませんが
他にも注目ポイントはたくさんあるので、ぜひ一緒にみていきましょう!
外宮の最強お祓いスポット
正宮から別宮(わけみや)へ向かう途中にあるポツリと置かれた小さな石。
外宮を参拝された際に「これ何?」と思われた方も多いのでないでしょうか(笑)
この石は『三つ石』
正式名称を『川原祓所(かわはらはらいしょ)』と呼び、元々はお祓いをするために使われていた場所です。
古くは、当地で禊(みそぎ)が行われていたのでしょう。
20年に一度、神様を新宮へ遷す「式年遷宮(しきねんせんぐう)」でも、必ず三つ石前でお祓いが行われるというパワーストーンです。
外宮を訪れた際は、三つ石を拝んで日々のケガレを祓ってもらってはいかがでしょうか?
また、正宮と別宮を繋ぐ石橋は『亀石』と呼ばれています🐢
スゴイ!ホントに亀の形をしているね!
1,400年以上前から存在したとされるパワーストーンだよ
外宮の後方には、全国屈指の横穴式石室「高倉山古墳」がありますが
「高倉山古墳の入り口の岩が亀石だった」という伝承でも有名です。
高倉山は禁足地ですから真相は藪の中...
仮に古墳時代から存在した岩が外宮に残っているとすれば、凄いパワーを宿しているに違いありません。
あまり目立たないので見逃しやすいですが、ぜひ亀石にも注目してみて下さい。
願い事を伝えるなら別宮参拝
外宮の別宮(わけみや)は境外を合わせて4社の宮が存在しますが、そのうち3社は亀石を渡ったところに鎮座しています。
2.土宮ー大土乃御祖神
が祀られており、1〜3の順番で参拝するのが良いと言われていますね。
ちなみに荒御魂(あらみたま)は主祭神の強い霊魂のことで、トヨウケビメに願い事をしたいのであれば、多賀宮で祈願するのがオススメ!
伊勢神宮の正宮はあくまで日々の生活の感謝を述べる場所であり、願いを叶えてくれる場所ではないからです。
大土乃御祖神(オオツチノミオヤ)は、土を司る地主の神様。
級長津彦命(シナツヒコ)と級長戸辺命(シナトベ)は、雨風を司る神様🌬
どちらも穀物を司るトヨウケビメにとっては、欠かすことのできない神様ですよね。
荒御魂に祈願を行った後は、自然の恵みにしっかり感謝を伝えましょう。
多賀宮へ渡る参道にもお地蔵さんの姿をしたパワーストーンがあるので、お時間があれば探してみて下さいね!
ご神水を祀る穴場の聖地
外宮の北御門を出て、ちょうど神馬の小屋横にある小道。
「この道はどこへ繋がっているんだろう?」
と疑問に思われていた方も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、小道の先は「上御井(かみのみい)神社」と呼ばれる
一般参拝者が立ち入ることのできない禁足地へ繋がっています。
上御井は神の水が湧き出る井戸を意味しており
365日間行われる朝夕の大御饌祭(神の食事)では当社の水が供えられているそう。
一説では、高天原(アマテラスのいる世界)より黄金の鉢に入れて持ち降りたご神水とも言われており、まさに聖地と呼ぶに相応しい場所でしょう。
もちろん、上御井神社を直接参拝することはできません。
しかし、木々が力強くそびえ立つ遥拝所の独特な空気感は、表参道を歩いているだけでは味わえないと思います。
道中には伊勢国の魂を祀った摂社「度会国御(わたらいくにみ)神社」
内宮を流れる五十鈴川河口の守護神を祀る末社「大津神社」を参拝することもできます。
外宮の境内でもほとんど人の訪れない神秘的な穴場スポットですから
外宮参拝の際はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
皇大神宮(内宮)の最強パワースポット
ご祭神には高天原の最高神・日本人の総氏神として崇められる太陽神
●天照大御神(アマテラス)
が祀られています。
社地の面積は外宮の10倍以上もあり
恐らく日本で一番有名な聖地といえるのではないでしょうか。
太陽の強大なエネルギーによって、地球上には生命が誕生したわけですから
毎年900万人近い参拝者が伊勢神宮へ足を運び、アマテラスに感謝の気持ちを伝える理由も何となくわかりますよね。
伊勢神宮は日頃の感謝を伝えに行く場所なんだね
そう!だから正宮にはお賽銭が納められていないよね
ちなみに正宮の中には、アマテラスが孫のニニギに託したとされる三種の神器の一つ
"八咫鏡(やたのかがみ)"がアマテラスのご神体として、安置されています。
鏡とは真の姿を写し出すものですから
自分自身としっかり向き合うために伊勢神宮を訪れる人も多いかもしれません。
そこで下記からは、伊勢参拝で見逃しがちなオススメ最強パワースポットをご紹介いたします。
「伊勢神宮の神様にどーしても決意を伝えたい!」という方は、一緒に内宮のパワースポットをみていきましょう!
アマテラスへ願い事を取り次ぐ神様
皇大神宮は豊受大神宮と同様、あくまで日頃の感謝を伝える場所であり、願い事を伝える場所ではありません。
しかし、皇大神宮の堺内にはアマテラスへ願い事を取り次いでくれる神様が祀られているのをご存知でしょうか?
五十鈴川の御手洗(みたらし)場近くに鎮座する『滝祭神(たきまつりのかみ)』です。
滝祭神はご覧のように社殿をもたず、社格も低い神社(所管社)ですが
別宮と同様の祭祀が行われている特別なパワースポット✨
ご祭神は
●滝祭(たきまつり)大神
伊勢神宮を流れる五十鈴(いすず)川の水源を司る神様です。
繰り返しになりますが、伊勢神宮は基本的に願い事を伝える場所ではありません。
ですから、摂社・末社・所管社にも賽銭箱は置かれていないんです。
しかし、滝祭神には賽銭箱が納められていますから、確かに願い事を取り次いでくれる場所なのでしょう。
場所がわかりずらく、高確率でスルーされてしまう神社ですが
「アマテラスへ願い事を伝えたい!」
という方は、ぜひ正宮を参拝する前に立ち寄ってみて下さい。
五十鈴川の美しい流れのように、きっとアマテラスへ願いを届けてくれると思いますよ。
何でも願いを叶えてくれる最高神?
正宮に次いで尊いとされる十所の別宮(わけみや)のうち、最高位の評価を受ける『荒祭宮(あらまつりのみや)』
伊勢神宮の中で唯一、どんな願いも聞き入れてくれると言われる最強のパワースポットです。
その証拠に荒祭宮にはお賽銭箱も納めれれていますね。
ご祭神は
●天照大御神荒御魂(あらみたま)
でもアマテラスって願いを叶える神様じゃないでしょ?
鋭い(笑)本来は違う神様が祀られていたという説も有名だね
前述の通り、太陽神であるアマテラスは願い事を叶えてくれる神様ではありません。
では、どうしてアマテラスの魂である荒祭宮が、何でも願い事を叶える神社と言われているのでしょうか?
伊勢神道の書物の中には、荒祭宮に祀られていたのは"瀬織津姫(セオリツヒメ)"だとする記載も存在します。
つまり、元々荒祭宮にはアマテラスとは別の神様が祀られていた可能性も考えられるわけですね。
セオリツヒメは、お祓いなどに用いられる大祓祝詞(おおはらえのりと)で一番最初に登場する力のある神様
にも関わらず、日本神話には全くといってよいほどセオリツヒメの記述が見られないのです。
もしかすると持統天皇の時代に神社の主祭神や書物の歴史は、大きく書き換えられていたのかもしれません。
つまり、大和朝廷にとって最強の女神が二柱も存在するのは都合が悪かったわけです。
ケガレを祓う五十鈴川の滝祭神も、主祭神(セオリツヒメ)へ願い事を取り次いでいるとすれば確かに合点がいきますよね。
今となっては、真偽の程はわかりませんが...
荒祭宮がアマテラスを祀る正宮より後方に位置し、伊勢神宮でも特に重要視されるパワースポットであることは間違えないでしょう。
日本をピンチから救った風神
荒祭宮を出て、神楽殿前を真っ直ぐ南方へ向かったところには、大きな橋があるのをご存知でしょうか?
橋の向こうには、日本をピンチから救った風神を祀る『風日祈宮(かざひのみのみや)』が鎮座しています。
ご祭神は
●級長戸辺命(シナトベ)
以上、二柱の神様。
本来は外宮の風宮と同様、農作物に恵みをもたらす雨風の神様を祀る内宮の末社でした。
しかし、鎌倉時代中期にモンゴル帝国の侵略を受けた"元寇(げんこう)"の際
伊勢神宮の神風(暴風雨)によって2度に渡りモンゴル軍を退けたとして、風日祈宮・風宮共々に別宮へと昇格しています。
スゴイ!台風が敵をやっつけてくれたんだね!
まぁ教科書の歴史が全て正しいとは限らないけどね(笑)
2度目の侵略(弘安の役)は6月に起こった事なので、モンゴル軍が台風による壊滅を受けたというのも何となく頷けますが...
1度目の侵略(文永の役)が起きたのは11月ですから、台風が発生したとは考えにくく
単純に日本軍が強かった可能性もあります(笑)
とはいえ、当時では世界最大規模の艦隊であったモンゴル帝国に暴風雨が多少なりとも被害を与えたのは事実でしょうし
日本人の精神的支柱に神様がいたことは間違えありません。
人々を恐怖に陥れる暴風雨にすらも感謝を述べる日本人らしさ。
とりわけ、神道の美しさを忘れずにいたいですね。
内宮の境外にある最強パワースポット
内宮を出て約1.8km、伊勢インターチェンジに向かうまでの道中にヒッソリと佇む『月讀宮(つきよみのみや)』
伊勢参拝をされた方もほとんど訪れない神社ですが、荒祭宮に次いで尊いとされる境外別宮では最強のパワースポットです。
ご祭神は
1.月讀尊(ツキヨミ)ーアマテラスの弟
2.月讀荒御魂ーツキヨミの荒々しい魂
以上、四柱の神様。
月讀宮では4つの社殿が横並びに配置されており、1〜4の神様を順番にお参りするのが正式な参拝方法とされています。
数ある別宮の中でも、四社が並んで祀られている神社は月讀宮のみ。
伊勢神宮に代表される神明造(しんめいづくり)が立ち並ぶ壮観は、非常に神秘的です。
ちなみに主祭神のツキヨミは、イザナギの右目から生まれた月を司る夜の支配者🌕
太陽を司る姉のアマテラスとは、対等かそれ以上の力を持つ神様と考えるのが普通ですよね?
しかし、月を治めるような強い力を持っているにも関わらず、ツキヨミは日本神話にほとんど登場しません。
それどころか日本書紀では保食神(食物の神)をあやめたことで、最後はアマテラスと喧嘩別れまでしているんですよね。
つまり、ツキヨミという強大な力が大和朝廷にとって厄介な存在だった!
ということは間違えないでしょう。
ツキヨミは本来、月日を読む神様でもあり、旧暦では月の満ち欠けを用いて暦(年間の月日)が決められていたのです。
自然のエネルギーが集う癒やしスポット
月讀宮堺内の南端、ちょうど裏参道の入り口付近にある内宮末社の『葭原(あしはら)神社』
となりのトトロに登場するような大きなクスノキが生い茂り、たくさんの自然に囲まれた癒やしスポットです。
葭原はヨシ原を意味しており、当地の周辺にはヨシが群生する場所だった
ということを表しているのでしょう。
ご祭神は
●佐佐津比古命(ササツヒコ)
●宇迦乃御玉御祖神(ウカノミタマ)
●伊加利比賣命(イカリヒメ)
以上、三柱の神様。
ササツヒコは稲の実りを表す穀物神"大歳神"の子
ウカノミタマはお稲荷さんで有名な稲穂の神様
イカリヒメは稲刈りを意味する神様とされており
総てが田畑の守護を司る五穀豊穣の神様です🌾
古くから欠けたところのない満月の夜は、豊穣の象徴でした。
ツキヨミが日本神話から消し去られていたとしても
月に豊作の感謝を伝える「十五夜」の習慣は現在でも残されています。
結局、権力で人の信仰心を支配するのは不可能なのかもしれません。
月の引力と潮の満ち引き(自然)には大きな関係があるように、月の満ち欠けによって人々の生活は支えられていたのではないでしょうか。
ぜひ内宮から帰路へ向かう際は月讀宮へ立ち寄って、ツキヨミの神秘的な力を感じてみて下さいね。